|
ほとんどの人が、詩は紙媒体に印刷された文字で読むのがあたりまえ、と思っているのではないでしょうか。もちろん、書籍用紙に刷られたインクのどっしりとした物質感や、ページを繰る指からつたわるなまなましい期待感は、とても電子メディアでは味わえません。でも、わたくし個人としては、パソコンのモニター上にあえかに照らし出されて、クリックひとつであとかたもなく消えてしまう文字のはかなさも、けっこう気に入っています。
詩を投壜通信に喩えたのはパウル・ツェラーンですが、インターネットという情報の海をかいくぐって、偶然にもあなたの目の前に映し出されたこれらの詩も、いくぶんかは投壜通信に似ているかもしれません。
詩は、読むのであれ書くのであれ、少なくとも動機においてはパブリックなものではなく、プライヴェートなものと考えているわたくしにとっても、インターネットと詩は、じつはけっこう相性がよいようです。
|